多様でありながら普遍的なこの世界
息子にいろいろな世界を見せてあげたいと思うのは、次の二つのことを感じてほしいからです。
こんなにも異なる文化、宗教、人種のもと、様々な人がその土地で、生まれ、生き、暮らしているということ。旅をして、交流しているということ。「人はこんなにも一人一人違うんだ!」ということ。
一方で、どんなに異なる背景をもっていたとしても、だれしも笑顔でおはよう!と言われればその日一日楽しく暮らせるし、共に食事をするのは楽しいし、家族を大切にするし、夜は眠る。人間の基本的な資質はこんなにも普遍的で、愛されたくない人、認めてもらって嬉しくない人、幸せになりたくない人はいないということ。
ヨガの教えにも、創造は多様性の調和から生まれる、というものがあります。
異なる存在どうしが、相手を尊重し、協調することで価値が生まれてくる。
自分のエゴを知るから、相手のエゴにも寛容になれる。
多様であることと、普遍的であることは、矛盾しているようで共存しているのがこの社会です。
生まれてくるということは、生きる苦しみを避けられないことだけど、それでも世界には素晴らしいこと、楽しいこと、嬉しいときがたくさんある、ということを忘れないでほしいです。
2013.6.21