よりよい医療を築くこと:不妊治療の影に光を
ストレスの少ない不妊治療を目指している医師の方からお話をうかがう機会がありました。
「より良い医療を築くことは、すなわちよりよき世の中を次の世代にプレゼントすることと思っています」というお話がとても印象的でした。その上で、不妊治療ももっと患者さんの目線(患者さんが何に苦しんでいるのか、不安なのか、悩んでいるのか、救われたいのか)が必要なのでは、とおっしゃっていました。
数十年前は世界に遅れを取っていた不妊治療技術。今では世界最先端です。
ヨガセラピーができることは、医療の進歩によって可能になった最先端の医療、最先端の投薬方法に、人類4000年の叡智を寄り添わせ、本質的によりよい医療がうけられる環境を目指していくことなのかな、と思っています。
不妊治療ではありませんが、乳がん外科の先生がおっしゃっていたこと。”私は外科医なので、手術をしたり抗がん剤を使ったりと、力ずくの治療をしますが、患者さんには、「自分の体のメンテナンスを自分でしよう」と思って頂けたら治療の成功だと思っています。” これはどんな医療行為にも今後求められる視点なのではないかと思いました。
この秋からクリニックでのヨガセラピーの普及に向け、少しずつですが動き始めます。
治療をされている方、人にいえずに治療に取り組んでいる方も、ヨガによって何か楽になれる環境が広がっていきますように。このコラムを読んでくださった方々が、ヨガと不妊治療の可能性について知っていただけるきっかけとなりますように。
ヨガによって赤ちゃんを授かる確率を上げられるわけではありません。でも、不妊治療に取り組んでいる方々が苦しんでいることを取り除ける可能性はある、とは信じられるかと思います。
犯人探しは一休み、からだをほぐして、深呼吸。隙をつくって、ぐっすり眠る。簡単だけど、自分を責めない、相手を責めないために、よく効く薬です。