ヨガの練習なんて簡単。人生ははるかに困難きわまりない。

ヨガの効果はせいぜいもって半日なの？と聞かれたりします。
ヨガをやった直後は気分がいいけど、会社に戻ったら問題は何も解決されていなかった、など。

実際、ヨガの練習なんて、人生に比べれば楽で楽で仕方ありません。ヨガは間違いなく人をご機嫌にできるのです。でも、それが永遠に続くわけではないのです。

だけどヨガは、一時的にであれ人生のあらゆる問題の避難場所になってくれます。
ヨガ教室の扉の中はいわば聖域であり、唯一心の平安を得られる場所かもしれません。
社会と深い関わりを持っている以上、必ずや脅威があります。ヨガをしている時間は、安心できる、守られている、と感じられる時空であり、それでいいのです。それがなかったら、失望しか残されていない人は実際たくさんいます。

ヨガを教え始めると必ず突き当たる問題。それは「練習は私たちをちゃんと照らしているだろうか」ということ。

私たちは神経のバランスをとったり、呼吸を整えたり、直接経験をし心を鎮め、感情のバランスととりたくてヨガをしているのではありません。波のある人生の中で、自分とつながりながら、他人とつながり、世界とつながるためにそうしている。そのプロセスが体から始まるから、体をちゃんとみてあげて、大切にしましょう、という教えなのです。