過活動膀胱の季節です
徐々に気温が下がってくるこの季節、トイレが近いのが気になります。
過活動膀胱は、膀胱で神経伝達物質が過剰に供給されるなど、蓄尿時に膀胱の収縮活動をうまくコントロールできなくなったり、尿道を引き締める骨盤底筋が弱ったりして、頻尿や尿漏れを引き起こす病気です。中高年に多く、国内40歳以上の12%にあたる、約810万人の患者がいると推定されています。この病気のかかりやすさに男女差はないが、女性の悩みはより深刻です。女性は尿道が短いため尿をためにくく、妊娠出産により、骨盤底筋群が弱っている場合が多いため、尿を漏らしてしまう人が多いと言います。一日中トイレのことが頭から離れず、おしっこの悩みは恥ずかしいという気持ちも女性の方が強く悩んでいながら一人で我慢していたり、諦めているケースが多いのです。アステラス製薬の調査によると、症状を感じる女性の85%は受診していなかった。ストレスによる、心の病の副作用です。
過活動膀胱の診断は、突発的でトイレまで我慢できないほどの強い尿意(尿意切迫感)ですが、加齢が原因と言われながら、何が悪いのかはまだわかっていません。寒くなる冬から秋にかけて悪化するという報告もありまsn。
一般的な治療法は薬物療法だが、口の中が乾いたり便秘になりやすいという副作用があります。薬の服用に加え、日常生活の中で排尿を我慢する「膀胱訓練」や尿道を締める筋肉を鍛える「骨盤底筋体操(*)」などの行動療法も有効だ。アメリカではヨガの練習を通じて、心の辛さの緩和と合わせた方法が注目を集めています。
自分だけ、と思わず、一般的な病気と知ることで、治療をすれば治る、という希望も生まれるかもしれません。
(*)仰向けに寝て両膝を軽く立て、尿道や肛門、膣を2-3回、締めたりゆるめたりするのを繰り返します。そのあと、締めた状態で3秒維持、ゆっくりとゆるめます。