老化のキーワード:センサリーモーターアムネジア
高齢者、筋肉の収縮があまりにも無意識になってしまうと、最終的には、どうやって楽に動かすことができるのかを忘れてしまいます。その結果、身体は堅くなったり、痛くなったり、運動が制限されてしまいます。この習慣化された状態を、センサリーモーターアムネジア(sensory-motor amnesia)といって、特定の筋肉群の感覚やコントロールの仕方を忘れてしまう、一種の記憶喪失になります。
これが中枢神経系でおこっているということは、気づかないうちに非常に重要な部分に影響をおよぼしていることになります。自分自身で身体を動かすイメージや、体験できる能力の大部分が、センサリーモーターアムネジアによって消されてしまいます。つまり原因で、副作用つまり老化が起こり始めるのです。
ですから、認知症になっても身体を楽しく動かす感覚を呼び覚ましていくことは老化を送らせる上で非常に有効です。身体だけを動かそうとしても、なかなか動くものではありません。呼吸に合わせて動かすことで、気持ちよさが甦ってきます。
2013.12.1