ブータンヨガ紀行
旅行記はこちらをご覧下さい。
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ブータンにはヨガの関わりはほとんどといってありません。それなのに、なぜブータンに興味を持ったのかというと、ヨガと仏教の背景的つながりを考えてみたからです。
ヨガはお釈迦様が誕生する前からインドに存在している、インドの上流階級たちの正統学派の一つでした。6つある「六派哲学」の一つです。 輪廻、煩悩、無明など、その理論の中には仏教と相通じるものもあります。仏教とヨガの「解脱」の定義は異なりますが、ヨガでは「解脱」に至るための様々な実践方法があり、それが調息だったり身体を動かすことだったり瞑想だったりするのです。
ヨガはインダス文明の頃までさかのぼれるほど古いものですが、後年になって綴られた「ヨガスートラ」はむしろ仏教から影響を受けたとも言われています。仏教とヨガは、長い歴史の中でお互いに影響を受けながら発展してきたのです。 日本では真言宗や天台宗が伝えている密教は所作瑜伽とよばれており、インドのヨガはまたインド発祥の密教の中で伝えられてきたのです。日本に伝わった要素は少しばかりですが、インドの隣国だったチベットには現在でもヨガ的な仏教修行が引き継がれています。 禅もまたインドの達磨大使を祖としていますが、ヨガの中にあった「禅定」が思想的に昇華され、仏教独特のものとして発展していったと考えられています。
そんなわけで、ヨガの学びのクロスリファレンスとして初期仏教を学ぶことはとても有用だと思い、ブータンへと旅立ったわけです。もちろん、ヨガが求める「心の平安、幸せ」を国民の多くが感じているという指標「GNH」にも興味がありました。
全ての宗教は目指すところでつながっている・・・だからキリスト教の国アメリカでもヨガがブレイクしたのだと思います。